makiのペンタブログ

ペンタックスユーザーによる小ネタブログです。

smc DA*16-50mm F2.8 (およびDA50-135)SDM無効化、ボディAF化

こんにちは。
久しぶりに記事を書くことにしました! 


(2022.3.13 写真とDA50-135情報を追加し、内容更新しました)


今夏、新DAスターレンズのHD DA*16-50mmが
発売され話題になっていますね。
ペンタキシアンとしては嬉しい限りです。


さて、旧となったsmc版ですが、
じゃじゃ馬と呼ばれながらも
素晴らしい性能を持っていました。


そのじゃじゃ馬と呼ばれる所以は
SDMの故障と片ボケでした。


片ボケ調整はメーカーしか無理です。


ただSDMの故障は
個人で比較的容易に対応できます。


SDMを無効化し、ボディ側のモーターで
AFを駆動させれば良いわけです。


ただ、そのためにはレンズのROMを
書き換える必要があります。


方法はネット上を探せばすぐわかるのですが、
日本語で紹介されているのは少ないので
ここに方法を記そうと思います!


では、行きましょう!


※基本的には↓の和訳です。
https://www.pentaxforums.com/forums/10-pentax-slr-lens-discussion/208353-how-deactivate-sdm-allow-screw-drive-autofocus-da-16-50mm-f-2-8-a.html


※全て自己責任でお願いします。私は一切責任を取れません。



★★メインステップ★★
1. カメラのデバッグモードにアクセス
  ↓
2. デバッグモードで、オリジナルのレンズROMを保存する
  ↓
3. レンズROMを編集する
  ↓
4. 編集したレンズROMを、デバッグモードで書き換える
  ↓
5. デバッグモードから出る



■ステップ1
まずは、デバッグモードに入れるカメラを用意します

なお、今回はK-mを使っています。

レンズを装着した状態でデバッグモードにアクセスします。

デバッグモードのアクセス方法は、カメラによって異なる&色んなサイトで紹介されているため、ここでは省略します。

f:id:pentanimaki:20220313222019j:plain


■ステップ2
十字キーを使用して次の項目に移動します。

「LENS EEPROM SAVE」
※カメラの機種によって名称が異なる

f:id:pentanimaki:20220313222228j:plain

この項目を選択しOKボタンを押すと、レンズEEPROMがSDのルートに保存されます。

SDカードを抜き、レンズEEPROM(LENSEEP.LNSファイル)のコピーして、PCのどこかにバックアップを取りましょう。

f:id:pentanimaki:20220313223113j:plain


■ステップ3
レンズEEPROMを編集します。

《Notepad++を使う》

Notepad++という無料ソフトをインストールし、このソフトで、LENSEEP.LNSファイルを読み込みます。
※Notepad++のインストール方法は省略


次の行の、03列に記載されているコード「C0」を「80」(ハチゼロ)に書き換えます。

【DA16-50の場合】
・ 0020
・ 0060
・ 00A0
・ 00E0
・ 0120
・ 0160
・ 01A0
・ 01E0
・ 0220
・ 0260
・ 02A0
・ 02E0
・ 0320
・ 0360
・ 03A0
・ 03E0


【DA50-135の場合】
・ 0020
・ 0060
・ 00A0
・ 00E0
・ 0120
・ 0160
・ 01A0
・ 01E0
・ 0220
・ 0260
・ 02A0
・ 02E0
・ 0320
・ 0360
・ 03A0
・ 03E0
・ 0420
・ 0460
・ 04A0
・ 04E0
・ 0520
・ 0560
・ 05A0
・ 05E0
・ 0620
・ 0660
・ 06A0
・ 06E0
・ 0720
・ 0760
・ 07A0
・ 07E0

f:id:pentanimaki:20220313223541j:plain

書き換え終わったら上書き保存し、SDカードのルートにファイルを保存します。

f:id:pentanimaki:20220313223707j:plain

※ボディ内で行う方法もあるようですが、試していないので紹介しません。

■ステップ4
編集したLENSEEP.LNSファイルをSDカードのルートに保存し、デバッグモードを使い、ファイルを読み込みます。
ファイルを読み込むには、次の項目に移動し、OKボタンを押して完了まで待ちます。

「LENS EPPROM LOAD」
※カメラの機種によって名称が異なる

f:id:pentanimaki:20220313223822j:plain

■ステップ5
デバッグモードで次の項目に移動し、OKボタンを押しデバッグモードを終了します。
(ENをDISに変えてOKを押す)

「DEBUG_MODE」

普通のメニューでSDカードをフォーマットし、データを削除しておきましょう。

これで完了です。一眼レフでレンズ動作を確認してみてください。
あなたのレンズは、ギュインギュインとボディ内モータで駆動しはじめるはず!

streamable.com

SDMを再使用できるようにするには、オリジナルのLENSEEP.LNSファイルを再ロードする必要があります。


以上、参考になれば!

MZシリーズ ポップアップストロボ 修理

今回はペンタックスMZシリーズのポップアップストロボの修理です!

 

MZシリーズはコンパクトかつ、やたら機種が多くて

何が何だか分からなくなりやすいシリーズですね笑

 

そのMZシリーズに共通する欠陥が2つ、

ポップアップストロボの故障とミラーアップです。

 

さて、このポップアップストロボは割と簡単に直せちゃうんです。

 

では準備する道具は…

・プラスドライバー

・ピンセット

・エポキシ系接着剤

 

の3つです!

 

今回直すのはこちら!

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PENTAX MZ-5です。MZシリーズ初代の中級機です。

AEロックがなかったりオートブラケットがなかったりと

もう一歩なところもあります。

 

けれど、シャッターが静かでダイヤルが低く

スタイリッシュという利点もあります。

 

それにしても見事なストロボポップアップの故障ですね。

自立しないので半開きです。

 

今回修理するのはMZ-5ですが、

もちろんMZ-3などでも直せます。

 

では修理していきましょう。

 

修理は自己責任でお願いします。

 

ストロボがポップアップしなくなるのは

プラスチックの軸が割れてしまうからです。

 

なので、移植手術が必要となります。

 

ドナーとなるカメラはこちら

f:id:pentanimaki:20191205013531j:image

MZ-30です。

ハードオフで330円、バッチリミラーアップしております。

 

今回はMZ-30ですが、

ストロボが正常ならMZシリーズのたいていどの機種でもオッケーです。

 

まずストロボを立ち上げます。

MZ-30は電池を入れなければストロボが立ち上がりません。

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そして内側のネジ4つを外してカバーを外します。

f:id:pentanimaki:20191205014015j:image

外れました。

f:id:pentanimaki:20191205014054j:image

ネジは無くさないように

ご注意ください。

 

では次にトップカバーを外します。

下の写真のネジを外します。

f:id:pentanimaki:20191205014226j:image

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ネジは計8本です。もちろんですがネジは無くさないよう注意!

 

そして、トップカバーを外します。

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次に、ストロボ部の軸を外します。

ネジになってるので回せばオッケーです。

f:id:pentanimaki:20191205024909j:image

そうすると軸がポロッと出てきます。

↓これです。

f:id:pentanimaki:20191205025231j:image

破損のない綺麗な軸です。

赤い接着剤の跡は取っておきましょう。

 

では、MZ-5の方に移ります。

 

基本はドナーを分解した時と同じです。

まずストロボのカバーを外します。

f:id:pentanimaki:20191205030029j:image

続いてトップカバーを外します。

ネジの位置はMZシリーズで

だいたい共通しています。

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f:id:pentanimaki:20191205030149j:image

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f:id:pentanimaki:20191205030336j:image

f:id:pentanimaki:20191205030408j:image

これでトップカバーが外れます。

f:id:pentanimaki:20191205030441j:image

次にトップカバーと本体を繋ぐ導線をフリーにすることで

作業しやすくします。

 

はんだごてを使って外してしまってもいいのですが、

これだけのために使うのは面倒なのでいいでしょう。

 

下の部分で導線が本体に接着されていますが

外してしまいます。

f:id:pentanimaki:20191205222652j:image

次にトップカバーの内部の金具を止めているねじを緩めて、

黒の導線をフリーにします。

 

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これで本体とトップカバーの間の距離が取れるので

作業しやすくなりました。

 

ここでドナーのカメラ同様、軸を外すのですが…

f:id:pentanimaki:20191205224101j:image

ストロボのロックが邪魔になってしまっています。

なので、先にこれを外さなければいけません。

 

トップカバーの内側から、下のネジを外して

金具を取ります。

f:id:pentanimaki:20191205224325j:image

金具を取ると下のようになっています。

バネとその下の金具も取ってしまいます。

f:id:pentanimaki:20191205224720j:image

バネは飛んでいってしまわないように注意です。

また、バネの向きも覚えておきましょう。

 

これでストロボの軸を外せるようになりました。

ネジを緩めます。

f:id:pentanimaki:20191205224048j:image

すると軸がポロッと落ちてきます。

f:id:pentanimaki:20191205224925j:image

うーん、見事な折れっぷりですね。

プラスチックの軸がバネの力に負けてしまって

折れてしまうようです。

 

こちらがドナーから摘出した軸とバネです。

f:id:pentanimaki:20191205225018j:image

さあこれを移植していきます。

 

ピンセットを使って

先ほど外した部分に軸を突っ込みます。

f:id:pentanimaki:20191205225218j:image

そして外側からネジで留めます。

 

次に、軸にバネ取り付けます。

ここが一番面倒なのでお気をつけください。

 

ストロボを手で立ち上げた状態で取り付けます。

 

バネの足が下の写真の位置になるように注意しながら

軸の割れ目にバネをはめ込みます。

ピンセットを使ってぐいっとはめてしまいます。

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次にこのバネの足を、持ち上げてトップカバーの段差に引っ掛けます。

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これでストロボのポップアップが復活しました。

 

このままだと、恐らくまたいつか軸が割れてしまいます。

ですのでエポキシ系の接着剤で補強します。

 

軸の先の割れ目の部分を、接着剤で埋めてしまいます。

それによって割れ目の両側が一体化されますので

簡単には割れなくなります。

 

接着剤で埋め終わったら、一応乾ききるまで待ちましょう。

 

あとは元に戻せば終わりです。

ここまで分解してきた手順の反対になります。

 

ストロボポップアップのロック金具とバネを取り付けます。

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次に上から金具で留めます。

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黒の導線の位置を整え、緩めていたネジを締めます。

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導線を挟まないよう注意しながらトップカバーを閉じます。

外したネジを取り付けていきます。

ストロボのカバーも取り付けます。

 

そして…完成!

f:id:pentanimaki:20191205231818j:image

これでストロボのポップアップが使えるようになりました。

まあ、内蔵ストロボなんてほぼ使わないんですが…

 

 

 

 

 

 

 

MZ-3 Special Editionのデータバック

今回の主人公は

MZ-3 Special Edition

です!

 

f:id:pentanimaki:20190626200141j:plain

 

このカメラは「MZ-3 Special Package」として

FA 43mm F1.9 Limitedとセットで

2000台発売された限定版のカメラです。

 

外観が少し異なるだけで

機能は普通のMZ-3と同じです。

 

コンパクトながら使いやすく

僕の愛用のカメラの一つで、

スナップにうってつけのカメラです。

 

しかし、このカメラにも

一つだけ問題点があります。

 

それは...

 

そう、「2019年問題」です。

 

このカメラのデータバックは、

2019年までなのです。

つまりもう後半年しか持ちません。

 

そのため他のカメラから

流用しなければなりません。

 

そこで登場するのが

ジャンクのMZ-7くん。

 

f:id:pentanimaki:20190626195513j:plain

 

MZシリーズによくある

ピニオンギアの破損により

ミラーアップしたままになっています。

 

写真の通りお値段は600円、

カメラのナニワで購入したジャンクです。

 

彼のデータバックFGは2049年まで

日付が表示できます。

 

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MZ-7の中には2019年までのものもあるようなので、注意!!!

 

MZシリーズの裏蓋は共通の形ですので

そのままMZ-3 Special Editionと

入れ替え可能です。

 

ですが、実際に入れ替えてみると...

 

f:id:pentanimaki:20190626195531j:plain

 

うーん、これはダサい.........

 

MZ-3 Special Editionの

グリップ部はダークブラウンのため、

ブラックの裏蓋はどうしても

浮いちゃいますね。

 

そう、このダークブラウンは

結構色が違うんです。

f:id:pentanimaki:20190626195932j:plain

 

このまま使うには

データバックの機構を

入れ替えなければいけません。

 

そのため、

移植手術を敢行することにしました。

 

まずは、裏蓋を並べます。

 

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上がMZ-7、下がMZ-3 SEの裏蓋

フィルムの圧板を外します。

 

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上のMZ-7の裏蓋には

「'00.11.20」

一方、下のMZ-3 SEの裏蓋には

「'98.6.15」

とありました。検品日なのでしょうね。

 

同じデータバックFGですので

ねじの位置が一緒です。

 

なので単純にネジを外して入れ替えます。

ちなみに、本体との接続ピンの上のネジは

外さなくても入れ替えられます。

 

そして、完成!!!!

 

f:id:pentanimaki:20190626195635j:plain

 

これでこのMZ-3 Special Editionは

2049年まで日付を焼き付けることが

出来るようになりました!

 

まあその頃には

もう電池のCR2やフィルムが

なくなっているかもしれませんが...

 

MZシリーズ データバックFGとFJ

 はじめての小ネタは、

ペンタックスのMZシリーズの

データバックです。

 

MZシリーズのデート機能(日付)

であるデータバックは主に2種類あります。

 

"Data Back FG"

"Data Back FJ"です。

 

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上が"FG"で、下が"FJ"です。

 

"FG"は

MZ-5、MZ-10、MZ-3、MZ-7、MZ-5N

"FJ"は

MZ-50、MZ-30、MZ-L

に採用されていたようです。

 

機能の違いは

パノラマ撮影の対応です。

 

"FG"はパノラマ撮影に対応しており

パノラマ撮影時には

日付が焼き付けられる位置が変わります。

 

一方の"FJ"はパノラマ撮影に非対応です。

パノラマ撮影時には日付が写りません。

(そもそも採用機はパノラマ撮影自体が

できません。)

 

外見はパッと見一緒ですが...

分かりやすい違いは2つ、

 

”FG”は液晶が右寄りにあり、

設定ボタンから遠い。

 

 

"FJ"は液晶が中央にあり、

設定ボタンとの距離が近い。

 

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液晶の違い

 

そして接点ピンの違いです。

"FG"は3ピン、"FJ"は2ピンです。

 

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接点ピンの違い

 

なぜデータバックを

取り上げたかというと

所謂「2019年問題」

対処しようと思ったからです。

 

ペンタックスのデータバックを含め

世間の様々なフィルムカメラの多くは

2019年までしか日付が使えません。

 

それはどうやらこの機構の製造元の

エプソンがそのように設定して

いたからのようです。

www.epson.jp

 

しかし、2049年まで

使えるカメラもあります。

 

HPの使用説明書を眺めると、

どうやら1997年5月発売のMZ-50からは

2049年まで使えるようです。

 

しかし、実際の機体を見ると、

MZ-50などでも2019年までの

ものもあります。

 

2049年までと説明書に書かれている

MZ-7やMZ-3も、2049年のものだけでなく

2019年までしかないものもありました。

 

この説明書はどういうこと

なんでしょうね?

 

データバック"FG"も"FJ"も

2019年までのものと

2049年までのものがあるようです。

 

つまり、MZシリーズのデータバックは

 

2019年までの“FG”

2049年までの“FG”

2019年までの”FJ”

2049年までの”FJ”

MZ-Sのデータバック

 

合計5種類あることになります。

 

ちなみにデータバックでない裏蓋は

こんな感じです。

 

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MZ-Mの裏蓋

 

データバックの話は

次回に続きます...

ブログはじめました!

はじめまして、マキです。


「自分の知識を還元しよう!」
ということで、
今回ブログを始めることにしました。


というのも、
僕は今までたくさんの
ブログに助けられてきました。


ESの露出をいじった時や、
MZ-Mのフォーカシングスクリーンを
移植した時などなど………


しかしながら、ここ最近SNSに押され、
ブログのサイトの閉鎖が相次いでいます。


それを見て知識の大切さを
まざまざと感じさせられました。


みんなに僕の得た知識を
(まあ、小ネタ程度ですが)
還元していけたらな!と思います。
どうか適当にお付き合いください。